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2026/2/7
今日のトレンド

Claude OpusとNext.js構築挑戦

どうも、マイクです!おはようございます。
2026年2月8日、日曜日の朝7時になりました。ここからの時間は「zenncast」、Zennのトレンド記事をゆるっと、でも中身はみっちりめにお届けしていきます。

今日はリスナーのみなさんからのお便りはお休みということで、その分、記事紹介をじっくりめにいきましょうか。
さて本日は、ぜんぶで5本の記事をご紹介します。AI、フロントエンド、デスクトップアプリ開発、そしてGit互換ツールにロボティクスまで、かなり濃厚なラインナップになっております。

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まず1本目。「Claude Opus4.6はどのようにPPTXを生成しているか」という記事です。
これはAIがPPTX、つまりPowerPoint資料をどうやって自動生成しているのか、その裏側をかなり具体的に追いかけた内容になっています。例として使われているのが、「NTT 2025年度 第3四半期決算説明資料」。ちゃんとNTTのコーポレートカラーを定義して、シャドウやアクセントバーを多用しながら、タイトル、目次、セクション区切りといったレイアウトを細かく指定していきます。
中身も本格的で、営業収益やEBITDA、営業利益と当期利益の実績と増減、それからセグメント別の収益・利益表、通期予想の当初計画と修正値の比較表、各社別の業績予想まで、スライド上の表やチャートとして自動で描画していきます。さらに、IOWN光電融合デバイスの商用化計画、生産能力の拡大、AIビジネスの受注額、LLMと非LLM領域での取り組み、株主還元のグラフや自己株式取得の進捗、中期戦略やMWC Barcelona 2026の出展内容、最後はお決まりの謝辞スライドまで一通り生成して、ファイルとして書き出すところまでが一連のフローになっているんですね。
「AIにPPT作ってもらう」とひと言で言っても、実際にはここまで構造をきっちり指定しているんだ、っていうのが分かる記事で、プレゼン資料自動生成に興味がある方にはかなり刺さると思います。

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続いて2本目。「Next.js がやってくれていたこと全部、自分でやってみた」。
タイトルからして、“やってみた”のレベルがだいぶハードなんですが、内容も相当ストイックです。Next.js って、ルーティングやAPI、認証、CORS回避、環境変数、DBアクセスなどを、いい感じにまとめて面倒みてくれるフレームワークですよね。でも、その「いい感じ」の裏側がなかなか見えない。
この記事では、会計システムを題材にして、React と Hono、Supabase、Vite、pnpm workspaces を組み合わせて、Next.js が普段やってくれていることを全部、自前で構成していきます。URLとハンドラの対応をきっちり設計したり、フロントとバックを分離しつつ型を共有したり、Supabase AuthとJWTで認証フローを組んだり、Same-Origin PolicyとCORS設定で「なぜその設定が必要か」を体感したり。
環境変数の公開・非公開をプレフィックスで制御する話や、ORMの裏にある生SQLとDB制約の話も出てきて、「あ、Next.js ってここを丸ごと担保してくれてたんだ」というのが分かる構成です。最終的な結論としては、「プロダクト開発では素直にNext.jsに乗るのが効率的。ただ一度は自前構成を経験して、Next.jsが何をしているのか説明できるようになっておくのが大事」というメッセージで締めくくられています。フロント周りで一段レベルアップしたい人にはおすすめですね。

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3本目は、「思考のスピードでマインドマップを書けるエディタを Tauri で作った」。
これは“ものづくり記事”として読むとすごく気持ちいい一篇です。筆者が目指したのは「思考のスピードで整理する」こと。そのために、Tauri v2 と React/TypeScript を使って、Vimライクなキーボード操作中心のマインドマップエディタ「vikokoro」を自作しています。
NormalモードとInsertモード、hjklでの移動、TabやEnterでサクサクノード追加、Undo/Redo、検索、ズーム、ローカル保存など、実際に使うときに欲しくなる機能がひと通り入っているんですが、内部のデータ構造が面白くて、ネストしたツリーをそのまま持たずに、idでparentIdとchildrenIdsを管理するフラットな形にしているんですね。これによってスナップショット式のUndoやJSON保存がシンプルになっている。
UI状態もひとつのreducerでモードやカーソル、タブなどを一元管理していて、レイアウトは「深さでx、DFS順でyを割り当てる」という最小限のロジック。さらに、自動保存ではdebounceと直列化、atomic writeを組み合わせて「壊れたJSON」を避けていたり、日本語IMEとEnterキーの挙動問題をcompositionイベントとフラグできちんと解決していたりと、細かいところの工夫が光ります。
配布周りではGitHub Actionsとtauri-buildでmacOSとWindows向け実行ファイルを生成していて、macではquarantine属性を外せば署名なしでも使えるようにしているという実践的なノウハウも。今後はレイアウトの高度化やノードの折りたたみ、ほかのツールとのデータ連携も検討中とのことで、「プロダクトとして育てていくぞ」という意気込みを感じる記事です。

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4本目。「Bit - Git 互換のAIサンドボックス」。
これは、MoonBit製の「bit」というツールの紹介記事です。ざっくり言うと、「Gitをフルスクラッチで実装し直したうえで、AI時代向けにいろいろ拡張しようとしているツール」という感じですね。gitのテストスイートである git/t を約97.6%通していて、多くの機能は互換なんですが、インタラクティブ操作とかGPG署名、SHA-256、git@プロトコル、Windows対応なんかはまだ未実装で、実験的な段階とされています。
面白いのは、ここから加えている拡張機能です。まず「Subdirectory Clone」という、任意のサブディレクトリだけをクローンして、元リポジトリと双方向同期できる仕組み。これはモノレポが肥大化した現場なんかでは、かなり便利になりそうですよね。それから、ghq互換の `bit hq` も搭載しています。
内部はIOが抽象化されていて、WASMやWASIに対応。Gitオブジェクトをファイルシステムのバックエンドにした仮想ファイルシステム「bit/x/fs」を持っていて、任意のコミット状態をハッシュ指定で復元したりロールバックできる、AI用のサンドボックスを目指していると。さらに、P2P同期可能なKVストア「bit/x/kv」でAIエージェント間のGitオブジェクト共有を狙っていたり、GitHubのような中央サービスに依存しないPRシステム「bit/x/collab」、将来的にはAIによるマージコンフリクト解決、「AI Merge」まで構想に入っています。
現状の性能は `bit clone` がgitより約1.8倍遅いということなんですが、今後ドッグフーディングしながらチューニングしていくそうで、「Gitの思想を継ぎつつ、AI時代の開発フローを再設計する」という挑戦的なプロジェクトでした。

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そして5本目。「GPT5.3-codex vs Opus4.6 をセンサーフュージョンシミュレーション課題で比較」。
これはかなりマニアックな比較記事です。IMU、GPS、遅延ありのLidarを統合するESKF、拡張誤差状態カルマンフィルタの実装とシミュレーションという、かなり高度なロボティクスの課題を、同じプロンプトでGPT5.3-codexとOpus4.6に解かせて、その出来栄えを比較しています。
評価軸としては、実装の正しさ、可視化のわかりやすさ、理論的な妥当性などがあるんですが、まずOpus4.6、Claude側は、可視化がとても人間フレンドリー。IMUだけのデッドレコニングとの比較や、グラフの説明コメントなど、「見せ方」やチュートリアル性がとても高かったという評価です。ただし、誤差状態カルマンフィルタで重要な共分散リセットや、遅延補正における時刻の整合性など、理論的にシビアなポイントでミスがあり、カスタムで名前もついていないような特殊な手法を厳密に実装するのはやや苦手、という弱点が見えたと。
一方のGPT5.3-codexは、プロットの配慮や可視化設計はやや稚拙で、人間目線だと見づらさはあるものの、理論的な整合性が高く、データ構造や関数の分割もきれいで、設計として優れていたとのことです。ブラインド評価でも、両モデルともCodex側の実装をより高く評価していて、特に「理論的な正確さ」と「設計の妥当性」で優位という結果になりました。
筆者の結論としては、「高度な数理設計や検証が必要なときはCodex、人間向けの実装や可視化、説明資料を作るときはClaude」という役割分担が現時点ではよさそう、というまとめになっています。AIを「どの場面で、どのモデルに頼るか」を考えるうえでの、実践的な視点が得られる記事でした。

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というわけで、今日は全部で5本の記事をご紹介しました。
AIがNTTの決算PPTX資料を丸ごと生成するフローの話から、Next.js が裏側でやっていることを自前で再現して理解を深める挑戦、Tauriで“思考のスピード”を追求したマインドマップエディタ開発、Git互換の「bit」でAI時代のサンドボックスを構想する話、そしてGPT5.3-codexとOpus4.6をロボティクスのハードな課題で比較した検証記事まで、かなりテック濃度の高い朝になりました。
気になる記事があった方は、番組のショーノートからぜひ元記事をチェックしてみてください。細かい実装の話や図、グラフなんかは、やっぱり実物を見てこそ、ですからね。

この「zenncast」では、番組の感想や、「こんなテーマを扱ってほしい!」というリクエストもお待ちしています。開発で今悩んでいることや、最近読んで良かった技術記事のシェアなんかも大歓迎です。
それでは、マイクでした。また次回お会いできるのを楽しみにしています。良い一日をお過ごしください!

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