どうも、おはようございます。マイクです。
時刻は朝7時を少し回ったところ、2026年2月3日、火曜日。今日も「zenncast」、ゆるっと元気にお届けしていきます。
この番組では、技術系ナレッジプラットフォーム「Zenn」で、その日トレンドになっている記事をピックアップして、朝の支度のお供にちょうどいい感じでご紹介していきます。
通勤・通学中のあなたも、これから寝るよっていうナイトシフト勢のあなたも、よかったら耳だけ貸してください。
今日はリスナーのみなさんからのお便りはお休みなので、そのぶん、Zennの記事をがっつりご紹介していこうと思います。
さて、今日紹介する記事は全部で5本です。
AIの組織論から、個人開発を回すAI活用術、C#/.NETの現在地、cronとsystemd timerのお話、そしてTypeScriptとGraphQLの新ライブラリまで、幅広く拾っていきます。
ではさっそく、1本目。
タイトルは「AI組織の家老が部下8人の報告で圧死したので、将軍に『本音を聞いてやれ』と言ったら、将軍が家老の本音を聞いた上で、リストラを提案してきた」。タイトルのインパクト、すごいですよね。
内容としては、戦国軍制ふうに見立てたマルチエージェント環境で、家老役のAIが、足軽8人から一斉に報告を食らって、Claude CLIごと落ちる、つまり「戦死」してしまうという事件から始まります。原因を将軍AIと一緒に分析していくと、「家老がシングルポイントオブフェイリア」「ACKなしの投げっぱなし通信」「よく働く足軽ほど家老を殺しがち」という、なんとも現代の中間管理職みたいな構造が浮き彫りになります。そこで将軍が家老の本音を聞いてみると、「記憶喪失状態で指揮してるつらさ」「命令がちゃんと届いてるかわからない不安」「部下の状態が見えなくて孤独」と、めちゃくちゃ人間くさい愚痴が出てくるんですね。その上で家老は「副家老欲しい」と要望。最終的には、家老の役割を「頭脳(作戦立案)」と「奉行(伝達・記録)」に分けて、家老は考えることに専念、実務は奉行に任せるという構成に変えることで、負荷を6〜7割削減する設計に落とし込みます。著者は「リストラかよ!」とツッコミを入れつつも、この設計を採用していて、「AI組織にも人間と同じ中間管理職問題があるし、働き方改革が必要なんだ」という示唆を投げています。技術記事なんですけど、AIに対する共感みたいなものも湧いてくる、不思議で面白い一編です。
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続いて2本目。
タイトルは「【AI駆動開発】個人開発でも爆速リリースを続けられる理由 〜 企画からリリース後運用まで〜」。
これは、個人開発で次々とプロダクトを出している筆者が、「なんでそんな回せるの?」という問いに対して、企画から運用まで、開発プロセスのすべての工程にAIを組み込んでいるワークフローを詳細に解説している記事です。題材になっているのは、Flutter製のAIチャットアプリ「Sodalio」。まず企画段階からClaudeのSkillsを使って、市場調査、ペルソナ設計、収益戦略までまとめてproduct.mdを自動生成させてしまう。アプリ名やアイコンのアイデア出しもAIに手伝わせるスタイルです。そこからcc-sddという仕組みで、product.mdからtech.mdやstructure.mdを生成して、「プロジェクトの記憶」をドキュメントとして固めていきます。実装フェーズでは、そのcc-sddをベースに「要件→設計→タスク」の3段階をAIに出してもらって、人間はそれを承認するだけ。TDDも組み合わせて、AIがコードを書き、人間はレビューと判断に集中します。さらにローカルのClaude CodeやGitHub上のActionを総動員して、自動レビュー、バグ検出、テスト生成まで回している。運用面でも、CrashlyticsやGAのデータを定期バッチで解析してIssue化、それを@claudeに投げて改善案をもらい、LEARNINGS.mdに知見を貯めていくという、学習サイクルまで自動化されています。ポイントは、「人間は考えること・判断することにだけ集中し、手を動かす部分はできる限りAIに寄せる」という設計思想。個人開発で疲弊している人には、かなり参考になると思います。
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3本目。
タイトルは「C#erとして考える、モダンC#/.NETの2026年始の現在地とLLM時代の課題」。
C#が好きな筆者が、2026年の今、モダンC#/.NETがどんな立ち位置にいるのかを冷静に整理している記事です。.NET 8とか10、C# 12〜14あたりを前提に、「技術的にはめちゃくちゃ強いし将来性もあるのに、イメージやエコシステムの都合で評価が分かれている」という話から入っていきます。エンタープライズ開発、Unity、Windowsデスクトップ、Azureとの連携ではガッツリ強い。一方で、スタートアップ界隈や機械学習、モバイルあたりでは、どうしても他言語のほうが選ばれがち。ASP.NET Coreなんかは性能も機能も一級品だけど、「なんとなく流行ってなさそう」というイメージが、日本だと特に足を引っ張っているという指摘もあります。言語機能としてはrecordやPrimary Constructorなどで十分モダンだし、パフォーマンスもベンチマーク的には他の人気言語と肩を並べるレベル。ただ、csprojやMSBuildなどの歴史を背負った部分の複雑さはまだ残っていて、LLMエージェント時代に重要になってくる「CLIやLSPの機械可読性」という観点では、GoやRustに比べてまだ改善途中という自己評価です。キャリアの観点では、「C#だけ」ではなく、「C#を軸にしつつ、他の言語も触れる」ことで、逆に強みになるというメッセージもありました。実力に比べて過小評価されがちだけど、ちゃんとした選択肢だよ、と背中を押してくれる内容です。
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4本目。
タイトルは「なぜcronからsystemd timerへ移行しているのか?歴史と設計思想から理解する」。
これはインフラ・サーバ管理まわりを触っている人にはおなじみのテーマですね。昔からあるジョブスケジューラのcronと、最近主流になりつつあるsystemd timer、その違いと背景を歴史から解きほぐしてくれています。cronは1970年代、Unix黎明期のハードも貧弱な時代に、「軽い・シンプル・依存なし」という条件で設計されたツールで、その環境ではまさに最適解でした。ただ、現代の運用要件――ログの自動保存、実行履歴や状態の管理、サーバ再起動時の取りこぼし防止、サービス間の依存関係表現――といったニーズに対しては、どうしても足りない部分が出てきてしまう。そこで登場するのがsystemdで、これはLinux全体の状態を管理する制御基盤として設計されているので、serviceやtimerといったunitとして、プロセスやスケジュール、ログや依存関係をトータルで面倒見てくれます。systemd timerは「いつ実行するか」だけを担当し、実際の処理はserviceに任せるという、責務分離の考え方がはっきりしている。このおかげで、実行履歴の確認や再実行制御、サーバ停止中のジョブを後から補完してくれるPersistent=trueなど、現代的な無人運用には欠かせない機能が揃っているんですね。記事では「cronは今でも堅牢で優秀だけど、ジョブを総合的に管理する仕組みとしては、systemd timerが“今の正解”になりつつある」とまとめていて、「なんとなく周りが移行しているから」ではなく、「なぜそうなっているか」を腹落ちさせてくれる内容になっています。
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そして5本目。
タイトルは「gqlkit - TypeScript の型定義と関数から GraphQL Schema を構築するライブラリを作った」。
フロントエンドやバックエンドでTypeScriptを使っていて、GraphQLも触るよという人には刺さりそうなライブラリの紹介記事です。gqlkitは、TypeScriptの“普通の”型定義と関数実装から、そのままGraphQLのSchemaを自動生成してくれる、Code Firstスタイルのツール。従来のSchema FirstだとSDLを書いてからコード生成したり、あるいはDSLライクなCode Firstだと、専用の記法を覚えたり再生成のコストが発生したりしていましたが、それをシンプルにしたい、という狙いがあります。使い方としては、defineQuery、defineMutation、defineFieldといった関数でラップすることで、引数や返り値、フィールドをTypeScriptの型として定義するだけで、対応するGraphQLのQueryやMutation、Fieldが組み上がる。型情報からObjectやInput、Enum、Union、InterfaceといったGraphQLの型もまとめて生成されます。さらに、DrizzleやPrismaといった既存ORMの型情報もそのままGraphQL型に変換できるので、「せっかく作った型をまた定義し直す」みたいな二度手間を避けられるのが嬉しいポイント。おまけに、AI Coding Agent向けのドキュメントや専用スキル、llms.txtまで用意されていて、人間だけでなくエージェントにも扱いやすい開発体験を目指しているというのも今っぽいですね。GraphQLをもっと気軽に導入したいTypeScript勢には、要チェックなライブラリだと思います。
というわけで、今日の「zenncast」は、
AIの中間管理職・家老が過労死しかけた話から始まり、
個人開発をAIで加速させる開発フロー、
モダンC#/.NETの現在地とイメージギャップの話、
cronからsystemd timerへ移行する歴史と設計思想、
そしてTypeScriptから自然にGraphQL Schemaを生やすgqlkitまで、5本まとめてお届けしました。
気になる記事があれば、番組のショーノートにタイトルを載せておきますので、通勤先やおうちに着いたタイミングで、ぜひ元の記事も読んでみてください。
「zenncast」では、番組の感想や、「こんなテーマを取り上げてほしい」「この技術が最近アツいよ」といったお便りも募集しています。あなたの現場での悩みや気づきなんかも、ぜひシェアしてください。
それでは、そろそろお別れの時間です。
今日も一日、無理しすぎず、でもちょっとだけ新しいことに触れてみる、そんな日になりますように。
お相手はマイクでした。また次回の「zenncast」でお会いしましょう。いってらっしゃい!