おはようございます。マイクです。
時刻は朝7時を少し回ったところ、2026年2月22日、日曜日の朝です。
ここからの時間は「zenncast」、Zennで話題のトレンド記事をゆるっと、でもしっかりご紹介していきます。コーヒー片手に、作業のおともに、最後までお付き合いください。
今日はリスナーのみなさんからのお便りはお休みということで、そのぶんガッツリと記事紹介に時間を使っていきますね。
さて、今日ご紹介する記事は全部で5本です。
AIモデルの最新事情から、個人サイトのセキュリティ、AIコード支援ツールの活用術、新しいデザインツール、そしてE2Eテスト運用のベストプラクティスまで、幅広いラインナップになってます。それぞれ実務にかなり直結する内容なので、「あ、これ今ちょうど困ってたやつだ」というのが一つは見つかると思いますよ。
ではまず1本目。
タイトルは「Qwen3-Swallow & GPT-OSS-Swallow」。
これ、LLM好きな方にはたまらない内容です。Swallow LLM Projectというプロジェクトが、Qwen3とGPT-OSSというオープン系のモデルを、日本語と英語に加えて、数学・コード・科学データで継続事前学習して、そのうえでReasoning向けのSFTと、数学に強くするためのRLVRまでかけたモデルを公開した、というお話です。名前はそれぞれ、Qwen3-Swallow-v0.2とGPT-OSS-Swallow-v0.1。ライセンスもApache-2.0で、かなり使いやすい形になっています。面白いのが、「日本語を強くすると数学やコードが弱くなる」ってよくあるトレードオフを、独自のデータセット、たとえばSwallowCorpus、SwallowCode、SwallowMathといったコーパスと、チャット形式での学習、さらにPost-Trainingの工夫によってかなり解消しているところ。JamC-QAみたいな日本語ベンチマークを大幅に伸ばしつつ、元モデルの数学・コードの強みもちゃんと守っている。学習にはMegatron-LMやNeMo、Automodel、slimeなんかを駆使して、大規模分散学習のノウハウもけっこう公開しているのが嬉しいポイントです。Blockwise FP8で約20%計算効率を上げたり、SFTのレシピやRLVR実装も公開されたりと、「どうやって強い日本語モデルを作るか」の実録になっています。CPT、SFT、RL、それぞれの段階のモデルと量子化版まで揃っていて、実際に使うならRLモデル推奨、と。日本語圏でLLMをプロダクション投入したい人には、かなり心強い選択肢が増えたなという印象です。
。。,。。
続いて2本目。
タイトルは「Cloudflare無料プランだけで個人サイトのセキュリティが完結した話」。
個人サイトを持っている方、特にポートフォリオとかブログを運営しているエンジニアには刺さりそうな内容です。筆者の方は静的サイトをCloudflareに移行して、「あれ、これ無料プランだけでだいたい全部できちゃうじゃん」という体験をまとめています。まずHTTPSまわりでは、Edge Certificatesで証明書管理からHTTPS強制、TLSのバージョン制御、証明書の有効期限の監視までワンクリック。さらにSecurityタブでは、WAFっぽいDDoS防御、Bot fight modeでのボット対策、それに最近増えてきたAIクローラー向けの制御機能として、AI LabyrinthとかBlock AI bots、Content Signals Policyなんかも無料でいけちゃう。DNSSECの有効化や、SPF/DMARCのようなメール認証レコードの管理も、Cloudflare DNSから一元的に触れるので、「CDNはここ、DNSはあっち、セキュリティは別サービス」みたいな分散管理から解放されるんですね。パフォーマンス面でも、HTTP/2/3や0-RTT、Speed Brain、それからRUMによる実ユーザー計測といったあたりが無料で使えるのはなかなか強烈です。Amplify+CloudFront、あるいはGitHub Pagesなんかと比較して、あちらはこの辺が有料だったり、そもそも機能が無かったり、いくつかのサービスをくみ合わせないと同じレベルに届かなかったりする。そこを「Cloudflare一つで完結できた」というのがこの記事の結論で、特にAI時代のコンテンツ保護をどうするか、という観点からのまとめが興味深いです。「個人用途なら、やりたいことがほぼ全部無料で揃う」という言葉どおり、これから個人サイト立ち上げる人は、最初の選択肢としてCloudflareを検討してみる価値ありそうです。
。。,。。
3本目にいきましょう。
タイトルは「ごく個人的なClaude Codeプラクティス集」。
これは、AIコーディング支援ツールの「Claude Code」を、実際にどう使いこなしているかをかなりリアルに書いた実践メモです。筆者の方は、Claude Proに加えて、z.aiのGLM-Coding Planも契約していて、「とにかくAIに手を動かしてもらう」ための運用に振り切っています。基本スタイルとしては、まずPlanモードで全体の作業計画を立ててもらって、違和感があればそこで修正指示。そのあとは、あまりガチガチに指示しすぎず、直感的にざっくりしたプロンプトを投げて、AIに走ってもらう。進めていいときは「y」一文字だけでOKにするとか、やりとりの摩擦を極限まで減らしているのが面白いです。並列実行するプロジェクトは2〜4個くらいまでに抑えて、hooksやskillsみたいな高度な機能は趣味レベルならあまり使わない、という割り切りも、現場感がありますね。一方で、不満として挙げているのが「テスト生成がちょっと弱い」という点で、そこを補うためにCLAUDE.mdやrulesファイルを用意して、TDDをかなり厳しめに強制。正常系だけじゃなくて、エッジケースもちゃんと言語化して、RED/GREEN/REFACTOR/FEEDBACKのサイクルを回していく、というルールをAI側に飲み込ませています。さらにGitHub CLIのghコマンドを使って、PRの作成からマージ、Issueへの作業ログや引き継ぎメモの記述まで、AIにやってもらう。これでセッションをまたいだ継続作業がしやすくなるんですね。Codex CLIとの併用でAI同士に相互レビューさせる、という裏技的な使い方も紹介されていて、「人間レビューは本当に要所だけに集中させる」ワークフローが見えてきます。Claude Codeを「なんとなく使っている」から一歩進んで、「自分専用の開発環境」として育てたい方にはヒント満載の記事です。
。。,。。
4本目。
タイトルは「新デザインツールPencilはなぜエンジニアに刺さるのか」。
Pencilは、いわゆるFigma的なデザインツールとはちょっと毛色が違う、AIネイティブでIDE統合型のデザインツールです。キャッチコピーが「Design on canvas. Land in code」ということで、キャンバスで作ったデザインが、そのままコードに着地することを本気で目指しているプロダクトですね。特徴的なのが、プロジェクトの保存形式が`.pen`というJSONベースのファイルになっていて、Gitで管理できること。つまり、デザインそのものをコードと同じリポジトリで、同じブランチ、同じPR、同じ履歴として扱えるわけです。「デザイン決めたの誰?いつ変わった?」みたいな、よくある謎がGitログで追えるようになるのは、エンジニアにとってかなり嬉しいポイントです。さらにMCPベースの双方向同期があって、キャンバス側の操作がTailwindなどのコードに反映されるし、逆にコードを編集すると、すぐキャンバスの見た目にも反映される。ここにAIエージェントが乗っかってくるので、プロンプトからUIを生成したり、既存のサイトを取り込んでキャンバス上でいじったり、いわゆる「Vibe Coding」的なノリでUIを作っていけるわけですね。Figmaと完全に競合するというよりは、Figmaで作ったデザインをPencil側で実装していく、という併用も想定されています。いいところばかりではなくて、早期アクセスゆえの不安定さや、MCPまわりの挙動、Claude Code依存、Windows非対応といった課題もきちんと書かれていて、その上で「それでも、デザインとコードの壁をかなり下げてくれる有力な選択肢」と評価しています。VS CodeとGitを中心に開発しているエンジニアには、とりあえず触ってみたくなるツールですね。
。。,。。
そして最後、5本目。
タイトルは「Playwright + Amazon ECSでE2Eテストが秒で廃墟になる問題を解決する」。
E2Eテストを書いたはいいけど、いつの間にか誰も信頼しなくなって廃墟化する……という、現場あるあるの原因と対策を、かなり実務よりの目線でまとめた記事です。筆者が挙げる「廃墟化の理由」は、結果が信用できない、修正コストが高い、実行できる人が限られる、この3つ。つまりテストの「書き方」と「届け方」の両方に問題がある、と整理しています。そこでPlaywrightとAWSのECSを組み合わせて、QAやPMのような非エンジニアでも、ブラウザ上のポータルからボタン一つでE2Eテストを実行して、結果を見られる仕組みを構築しています。テストコード側では、要素の特定はアクセシビリティ属性ベースにして、Playwrightの自動待機やリトライをフル活用。さらにページオブジェクトモデルに、pages/testCases/scenariosという3層構成を取ることで、読みやすさと変更耐性を両立しています。test.stepの活用やタグ付けで、どのシナリオがどのテストに紐づいているかも明確に。インフラ側では、Playwrightの公式Dockerイメージをバージョン固定で使い、ECS FargateのRunTaskで必要なときだけテストコンテナを起動。タグごとにタスクを並列で走らせて、テスト完了後にはHTMLレポートやスクリーンショット、動画をS3に保存して、ブラウザから閲覧できるようになっています。またIAMやネットワーク設計、レポートへのアクセス制御、ログの集約まできちんと考えられていて、「誰でも簡単に回せて、結果を信じられる」テスト運用を目指しているのがポイントです。E2E自動化を継続運用したいチームには、かなり実践的なヒントが詰まっている記事でした。
。。,。。
というわけで、今日のzenncastでは、
Qwen3-SwallowとGPT-OSS-Swallowの日本語強化LLMのお話、
Cloudflare無料プランで個人サイトのセキュリティとパフォーマンスを一気に整える話、
Claude Codeを日常開発にどう組み込むかという実践的なプラクティス、
エンジニアに刺さる新デザインツールPencilの魅力、
そしてPlaywright+ECSでE2Eテストの「廃墟化」を防ぐ仕組みづくり、
この5本をご紹介しました。
気になった記事があれば、ぜひショーノートから元の記事をチェックしてみてください。ここでは触れきれなかった設定例や図解、細かいノウハウがたくさん載っています。
番組の感想や、「こんなテーマを取り上げてほしい」といったリクエストも、ぜひぜひお待ちしています。あなたの一言が、次回のzenncastのネタになるかもしれません。
それでは、そろそろお別れの時間です。
ここまでのお相手はマイクでした。
次回のzenncastでまたお会いしましょう。素敵な一日をお過ごしください。